商品検査室だより

食の安全の取り組みの一環として、ホームページに毎月の検査実績と商品相談の概要をお知らせいたします。
多くの組合員さんに、検査を中心とした安全推進活動の中身を知っていただき、商品相談状況など、生協の安全の取り組みについてご紹介いたします。

2010年5月度 辛さまろやか旨キムチ

<2010年5月度検査状況 10年4月21日~10年5月20日>
残留農薬 微生物 食品添加物 外部委託 卵質 合計
新規事前商品 27 216 17 0 0 260
抜取商品 30 401 23 0 0 454
調査品他 11 11 0 0 46 68
合計 68 628 40 0 46 782

見学件数:2件 11名

★残留農薬・食品添加物検査とも、商品回収・人体危害にかかわる不適合はありませんでした。
★新規取扱事前検査では3品で再検査を要するものがあり、2品については再検査を実施し、問題のないことを確認しました。1品については、再検査要請中です。

★ハート栽培農産物抜取検査で、1品事前報告以外の殺菌剤が検出されました。(法基準上は問題ありません。)産地調査の結果、緊急防除のため殺菌剤が使用されましたが、生協への報告がされていませんでした。産地へは農薬の追加使用時には、必ず報告するよう要請しました。
★人体危害(腹痛下痢、スキントラブルなど)での、複数発生商品はありませんでした。

●商品お問い合わせ紹介●

<お申し出内容>
【辛さまろやか旨キムチ400g】
食べようと開けたら白いものが上についていた。カビだと思うが調べて下さい。

<検査室からのお答え>
正常品をお届けできず本当に申し訳ございません。
原因は副材料である「おろしニンニク」に付着していた「酵母」が、製造過程・流通過程での商品温度の上昇に伴い、急激に発育してしまったものと思われます。

今後は「おろしニンニク」の使用を止め、「ガーリックパウダー」に変更します。
現在、冷蔵庫5℃設定、製造室内20℃設定で温度管理を行っておりますが、今回の件を全作業員に報告し、製造時間の短縮や冷蔵庫への速やかな入庫に一層注意を払うよう指導致しました。
塩漬原料は、一昼夜冷し込んでから使用することで初期段階の品温を下げ、その後の品温上昇を抑えるようにします。
また、出荷までの予冷時間を2時間以上必ず取ると共に、トラックへの積み込みについても迅速に行うよう徹底することを要請しまた。

<2010年5月度商品相談受付状況>
主なお申し出状況(昨年度)
人体有症 6件(9件)
異物混入 56件(104件)
異味異臭 46件(54件)
他意見・質問など 373件(394件)
合計 481件(561件)

 


~食中毒の種類と性質~

 最近では生肉を食べて食中毒になるケースが多発しています。 食中毒予防の観点から、小さい子ども、高齢者のほか、 抵抗力の弱い方については、生肉などを食べさせないようにしましょう。

 食中毒には細菌性のものが多く、症状は嘔吐、下痢、腹痛などで、 細菌の種類によっては発熱や発声困難から呼吸困難などの神経症状を伴うことも あります。

 細菌性食中毒には、[1]体内に入って増殖した細菌が腸粘膜に侵入して発症するもの(感染侵入型:サルモネラ菌など)や、[2]体内に入って増殖した細菌が産生する毒素によって発症するもの(腸炎ビブリオ、O-157など)、[3]食品中で細菌が増殖する時にできた毒素を摂取することによって発症するもの(黄色ブドウ球菌など)があります。

 付着してしまった細菌を殺すために食品をしっかり加熱することが大切ですが、食品の表面だけでなく内部までしっかり加熱調理しましょう。
また、黄色ブドウ球菌毒素では100℃、30分の加熱をしても、毒性が消失しないことが知られています。
加熱処理もまた、万能ではないのです。

【食中毒予防の3原則】

つけない:
病原菌を食品につけない。料理の前にはしっかり手を洗い、
調理器具や食器なども清潔に。
増やさない:
食品は新鮮なものを購入し、冷蔵・冷凍で保存し、早めに使い切る。
殺菌する:
食品を十分加熱し火を通しましょう。多くの病原菌は高温で死滅します。

放射性物質による問題への取組みはこちら

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