商品検査室だより

食の安全の取り組みの一環として、ホームページに毎月の検査実績と商品相談の概要をお知らせいたします。
多くの組合員さんに、検査を中心とした安全推進活動の中身を知っていただき、商品相談状況など、生協の安全の取り組みについてご紹介いたします。

2011年6月度 えびピラフ

<2011年6月度検査状況 11年5月21日~11年6月20日>
残留農薬 微生物 食品添加物 外部委託 卵質 合計
新規事前商品 7 340 18 0 0 365
抜取商品 37 392 10 0 40 479
調査品他 0 71 1 2 10 84
合計 44 803 29 2 50 928

見学件数:0件0名

★6月度は928件の検査(昨年1125件)と商品の相談受付は457件(昨年454件)でした。
★微生物検査・理化学(残留農薬・食品添加物)検査とも、商品回収・人体危害にかかわる不適合はありませんでした。
★新規取扱事前検査で2品で再検査を要するものがあり、1品については再検査実施し、問題のないことを確認しました。1品については、再検査要請中です。
★腹痛下痢、スキントラブルなどでの、同一商品の複数発生はありませんでした。

●商品お問い合わせ紹介●

<お申し出内容>
冷凍 えびピラフ
包材がパンパンに膨らんでいます。今までこのような事がなかったので気持ちが悪いです。腐敗しているのでしょうか。

<検査室からのお答え>
  ご心配をおかけしました。調査(微生物検査・官能検査)の結果、現品の品質に問題はありませんでした。「袋がふくらんでいる」原因は、何らかの原因によって品温が上り、中の食品の表面に付いた細かい氷の粒が“昇華"(固体から気体への状態変化)したためと思われます。冷凍食品で昇華現象が起こると、氷よりも気体のほうが容積が大きいため、パッケージ袋が大きく膨張しパンパンになることがあります。この場合、中身には問題はございませんのでご安心ください。なお、工場内では包装状態の確認を徹底して行うよう、再度指導いたしました。
  夏場は特に、冷凍食品の温度変化が起こりやすい季節です。お届け時に膨張が見られるようでしたら、担当者にお知らせください。また、お届け後は賞味期間内であっても、お早めにお召し上がりいただけますようにお願いします。


<2011年6月度商品相談受付状況>
主なお申し出状況(昨年度)
人体有症 6件(13件)
異物混入 69件(52件)
異味異臭 35件(34件)
他意見・質問など 347件(355件)
合計 457件(454件)

組合員さんも生産者も安心できる商品のために

パルコープ商品検査室にて放射能検査がスタート

パルコープでは、6月下旬より枚方市にある商品検査室で、「放射能検査機器(ゲルマニウム半導体検出器)」による、残留放射能検査を始めました。
福島原発事故の影響により、食品の安全に不安を持たれている組合員さんもおられることから、安全安心の確保をすることを目的にしています。風評被害に同調せず、産地との合意確認をして、7月1回企画の商品から事前検査を行なっています。

検査対象商品は、

  1. 供給前に産地を特定することが可能なもの。
  2. 行政がモニタリング検査を実施している産地(県)の農産物・水産物など。

検査方法は、

  1. 検査する商品をミキサーで細かく砕き、正確に測定されるようにスキマ無く、専用の検査容器(カップ)に入れる。
  2. 遮蔽体(分厚い扉の箱)の中にあるゲルマニウム製の検出器(台)の上に検査容器を乗せて分析の設定をする。
  3. 検査容器の底面から出て、検出器を通過する放射線のうちガンマ線(問題となっている放射性ヨウ素・放射性セシウムはガンマ線を出すため)を測定し数値化。万一検査結果が規制値を超えた場合は、産地へ連絡し商品差替え、もしくは供給を中止します。

大切なことは、不正確な数値に踊らされていたずらに不安がるのではなく、きちんとしたデータを基にして“冷静に怖がる"ことではないでしょうか。産地が安心して供給し、組合員さんが安心して消費できることで、引き続き、お互いの信頼関係も継続します。そのために検査を行なっていきたいと思います。
(商品検査室担当・松谷淳平)

放射性物質による問題への取組みはこちら

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