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2023/04/01

ママに贈る魔法のメッセージ

ハイの返事

日本の古き良き躾(しつけ)、昔から伝わる智恵を伝承している、やまとしぐさ伝承学師範の辻中公(つじなか くみ)です。

日本では、食事などの所作法の型(かた)、季節の祭事の型を通して、生き方や心の育み方を伝え残してきました。
そんな暮らしの中で古くから伝え残されていきた「型」を、「やまとしぐさ 」と命名し、その型の意味を皆様にお伝えしています。

さて、今回ぜひ知っていただきたい「やまとしぐさ」は、「ハイの返事」について。

日本語は一音一音に意味があります。
ハイの「ハ」と「イ」に意味があるのです。「ハ」は、八方に広がる無限大のこと。「イ」は、宇宙と繋がるほど壮大な能力のことです。
可能性が、無限に広がり、新しい挑戦ができるようになる言葉が「ハイ」です。
素直になるおまじないの言葉が「ハイ」なんです。

「ハイ」は、本来の自分を思い出す言葉なので、可能性が広がります。
・新しい自分に変わります
・尊敬心が育まれます
・自尊心が生まれます
・感情が穏やかになります
・真の自立に繋がります
・自分だけ良ければよいという思いがなくなり
・相手との比較もなくなり
・素直になって
・自分と相手が一つになり仲良くなれるのです。

では、理不尽に思うことにも「ハイ」というのでしょうか?
理不尽とは、誰が決めたのでしょう?
あなたでしょうか?
私でしょうか?
理不尽かどうか決めるより、今の自分の心が、清くキレイな心かどうか、感じてみてください。
きっと、もう目の前のことを理不尽だと感じなくなるはずです。

息子が小学3年生の頃、「僕は悪くないのに、先生に怒られた!」と、学校から帰るなり、興奮して私に訴えました。
普段は穏やかな息子なだけに、私は少し驚きました。

「きっとこの子は先生に誤解をされたのだろう。悪いことなんてしない子だから」と、思いましたが、私はこう言いました。
「お母さんもあなたは悪いことをするように思わないよ。でも、自分が悪くないと思っても、先生や友達から見たら、悪く見えてしまうこともあるから叱られたんじゃないかな」

かばってくれないお母さんを、息子がどう思うかより、理不尽だと思っても、叱られた意味を考えられる子になって欲しかったのです。真の意味で、誤解をされない生き方をして欲しかったからです。
小学3年生なのに分からない、と思うのではなく、小学3年生だからもう分かる、と息子を信頼しました。

その数年後、息子が中学2年生になり、私は先生から呼び出されました。
数人で友達を田んぼに突き落とした!というのです。
これは誤解でした。ふざけていて友達の一人が田んぼに落ちてしまった瞬間を車で通りかかった先生が見ただけだったのです。
息子は、先生に一瞬だけを見られて誤解されたのですが、ふざけていたことが危険な行為だったことを素直に反省し、友達に謝罪しに行きました。
田んぼに落ちた友達も、落としてしまった友達や息子も、お母さん方も、これからも仲良くしていこうね、と笑い合うことができました。
息子はこう言いました。
「自分が素直じゃなかったら、田んぼに落ちた友達とは、もう口を聞かなくなったと思う。いわゆる逆恨みをしていたはず。こんな些細な誤解から「いじめ」って始まるんだろうな」と、笑い飛ばしていました。
息子は受け止め方が変わっていたのです。素直な子に成長してくれていました。小学3年生の経験が、役に立ったようです。
やはり、「ハイ」は、新しい自分に成長する言葉です。

やまとしぐさ伝承学師範
辻中公

辻中つじなかくみやまとしぐさ伝承師範

辻中 公

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